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・・・・東北大学 齋藤優子
仙台市へのヒアリングと現地調査を実施しました。
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9月に入り、宮城県沿岸部の被災市町の調査が本格的に始まった。市議会・町議会が始まる市町も多く、各自治体の災害廃棄物担当部課の方々も多忙極まりない毎日の中、突然のアポ取りにもかかわらず、真摯にご対応くださった。 まず震災直後からの経緯を伺う。ある町では「まずは人命救助、行方不明者捜索、遺体の収容、その後からようやく災害廃棄物の対応が始まった。」別の市では「人命救助のためにも、まずは緊急車両が通れるだけの道路の確保が最優先された。」所属や担当に関係なく、とにかく必死に市民町民のために力を尽くしたこと、そしてそれは震災後半年経った今も続いていることが伝わってきた。人手不足は規模が小さく、被害が大きい自治体ほど深刻である。役場の建物も被災して使えず、プレハブ庁舎で仕事をしているところもあった。
亘理町町役場
2011.9.7齋藤撮影
高速道路高架下を利用した仮置き場、多賀城市、
2011.9.12齋藤撮影
国や県からの指示を待ちきれず、とにかく前に進まなければならない。現場担当者の声は切実であり、力がこもっていた。家屋解体は始まったばかりの自治体も多く、今後木質や石膏ボード、断熱材などの建築系廃棄物が一次仮置き場へ搬入されると予想されている。

震災から半年が経った2011年9月11日付日経新聞によれば、一次仮置き場への搬入済みの割合は岩手が73%、宮城が50%であるという(環境省推計)。今後岩手は6カ所、宮城は7カ所に分別したがれきの2次仮置き場を設ける方針となっている。環境省のまとめによると、岩手、宮城、福島3県のがれきの総量は推計2,304万9,000トンで、阪神大震災の1,477万2,000トンの約1.6倍にのぼるという。県別では宮城が最も多く1,569万1,000トン、岩手が507万8,000トン、福島は228万トンと見積もられている。被災地を視察すると、下の表の撤去済み割合よりも撤去は進んでいるように感じるが、家屋解体等を勘案していると考えられる。
【表1】
市町名
推計がれき量(千t)
撤去済み割合(%)

宮城県 石巻市

6,163
26
東松島市 
1,657
47
気仙沼市
1,367
68
仙台市
1,352
62
亘理町
1,267
90
岩手県 陸前高田市
956
98
福島県 いわき市
880
42
岩手県 宮古市
860
69
釜石市
762
36
大船渡市
756
30
出所:2011年9月11日付日経新聞をもとに筆者作成
沿岸部自治体のヒアリング調査をして一番感じることは、災害廃棄物処理に関して自治体によって大きな違いがあることだ。各自治体が抱える問題も多様である。人口が減る一方である、仮置き場の確保が困難で、周辺住民からの悪臭・ハエ等衛生面の苦情が絶えない、一次仮置き場への搬入は順調に進んでいるが、今後の見通しが不透明である・・・。一方で各自治体の取組みもそれぞれである。一次仮置き場に10mを超す大きな災害廃棄物の山ができ、後は二次仮置き場への搬入を待つ自治体、県外への処理委託や中間処理に踏み切る自治体。処理費用や処理方法に関して国や県の明確な基準がいまだ示されないまま、どの自治体も手探り状態で災害廃棄物処理を進めている状態であると言える。
大量のベッドのマットレス。一枚一枚手作業でスプリングとマットを分別する。
多賀城市、2011.9.12齋藤撮影
石巻市の缶詰工場で流された膨大な量の缶詰のうち回収できたものを一つ一つ洗う方々に出会った。一歩一歩忍耐強く、地道に前に進むことが、いま被災地の自治体も生活している住民も直面している現実である。